世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の大峯奥駈道(おおみねおくがけみち)が通る、標高1895メートルの弥山(みせん)。その山頂付近にある奈良県天川村の弥山小屋の営業が今年も始まった。
「こんにちは!」
登山者に元気よく声をかけるのは、管理人の渡辺涼介さん(28)。年間190日ほどをこの山小屋で過ごす。朝から夕方まで次々と訪れる登山者に飲み物や軽食を提供し、夜は宿泊者の食事の準備。忙しいと聞いていた日々の仕事は、想像以上だったという。
森林9割超の村で一念発起
管理人の一日は長い。
朝5時に起きると、すぐに宿…