統計

 国際通貨基金(IMF)は22日、2024年と25年の世界の実質経済成長率を、いずれも3.2%と予想する「世界経済見通し」を公表した。前回7月時点の予測からほぼ据え置いた。世界経済は物価高(インフレ)を抑えつつ、深刻な景気後退を回避する「ソフトランディング(軟着陸)」の軌道を維持しているようだ。

 今回の見通しでは、米国の堅調さが目立った。24年の成長率は前回見通しから0.2ポイント増の2.8%。インフレ圧力の収まりに加え、低所得層を中心に賃金が伸び、消費が底堅く推移した。企業の設備投資も増えたという。

 23年が0.4%の低成長に沈んだユーロ圏は、輸出主導で緩やかに回復し、24年は0.8%成長を見込む。ただ、域内の大国ドイツは、製造業の不振などで24年は同0.2ポイント下方修正され0%成長の見通しだ。

 日本は前年に活況を呈したインバウンド効果の息切れなどを反映し、24年は同0.4ポイント減の0.3%。中国は、不動産業界の不振や消費の減速により、24年を0.2ポイント減の4.8%とした。

インフレ率は?

 25年は米国が2.2%、中…

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