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イスラマバードで16日、上海協力機構の首相級会議に集まった首脳ら。パキスタン政府提供=ロイター

 中国やロシアが主導する国際的な枠組み「上海協力機構(SCO)」は15、16の両日、パキスタンの首都イスラマバードで首相級の会議を開き、一方的制裁や保護主義を批判する共同声明を出した。

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 SCOには中ロのほか、中央アジアの旧ソ連圏諸国やインド、パキスタン、イランが加盟している。今回は中国の李強(リーチアン)首相やロシアのミシュスチン首相、インドのジャイシャンカル外相らが参加した。インドの外相が、対立関係にあるパキスタンを訪問するのは約10年ぶりだが、現地報道によると二国間会談は行われないという。

 共同声明は「保護主義的な行為や一方的制裁、貿易制限に反対する」と表明。ロシアや中国、イランに対して米国などが制裁を科していることを踏まえたとみられ、「一方的制裁は国際法の原則に反し、第三国や国際経済に負の影響を及ぼす」と指摘した。

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