2024年のドラフト会議、注目の高校生は……

 プロ野球の新人選択(ドラフト)会議が24日に迫る。指名を待つ有力選手を、高校生、大学生・社会人の2回に分けて紹介する。

 高校生は投手を中心に将来が楽しみな好素材が多い。

 世代ナンバーワンと呼び声高いのは、報徳学園(兵庫)の右腕、今朝丸裕喜だ。188センチの長身から投げ下ろす最速151キロの直球は威力があり、スライダーやフォークなど変化球の精度も高い。

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 2年生だった昨春、今春と選抜大会で2季連続準優勝を果たすなど大舞台での経験も豊富。今年9月のU18(18歳以下)アジア選手権では決勝の先発を任されるなどエース格として引っ張った。

 左腕では東海大相模(神奈川)の藤田琉生(りゅうせい)が今年に入って大きく評価を上げた。身長198センチ、体重96キロの恵まれた体格から最速は150キロ。U18では2試合(5回3分の2)を投げて無失点。大リーグのドジャースと契約した台湾の強打者から三振も奪った。

 甲子園に出場していない選手たちにも、上位候補はいる。投打の二刀流で注目されているのが、福岡大大濠の柴田獅子(れお)だ。身長187センチの右腕は今夏の福岡大会決勝で涙をのんだが、投げては最速149キロ、左打者としては高校通算19本塁打。

 最速150キロ超右腕の神戸弘陵の村上泰斗や、148キロ左腕の北照(北海道)の高橋幸佑も好素材。身長193センチの前橋商の右腕・清水大暉も潜在能力は高い。

 甲子園組では、今夏の全国準優勝に貢献した関東第一(東京)の右腕・坂井遼(はる)や、1年春からエースを任された広陵(広島)の右腕・高尾響も指名を待つ。

 野手では、花形の遊撃手を中心に好選手が複数いる。走攻守の三拍子がそろっているのは、花咲徳栄(埼玉)の石塚裕惺。U18では日本代表の4番として6打点を挙げ、木製バットへの適応力も見せた。

 金沢の斎藤大翔(ひろと)は全国経験こそないが、俊足と並外れた強肩で評判の高い選手。履正社と大阪桐蔭を破って今春の大阪府大会を制した大阪学院大の今坂幸暉は、打撃力に魅力がある。

 長打力では左打ちの外野手2人が高校生の中では抜けている。1人目は豊川(愛知)のモイセエフ・ニキータ。ロシア人の両親を持ち、今春の選抜大会では、今年から導入された低反発の金属製バットで大会第1号本塁打を放った。

 神村学園(鹿児島)で下級生の頃から4番を任され、2年連続全国4強の原動力となった正林輝大も負けていない。

 捕手では、今春の選抜大会で優勝した健大高崎(群馬)の主将で強肩強打の箱山遥人に注目だ。(大坂尚子)

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