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三岐線に導入される新型車両「5000系」=三岐鉄道提供
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 三岐鉄道(三重県四日市市)は、三岐線(近鉄富田―西藤原)用の新型車両「5000系」を導入すると発表した。JR東海から譲渡された211系5000番台を改造したもので、5月から営業運転を始める予定。新型車両の導入は2009年以来16年ぶりとなる。

 5000系は、ステンレスの車体で、外観は三岐線のラインカラーである黄色とオレンジ色の帯を採用。内装は座席や床面を刷新した。3両編成8本の計24両を順次投入し、数年後には5000系で統一されるという。

 三岐線では初めて導入される機能もある。乗降口の扉の上部には停車駅や乗り換え案内を表示する液晶ディスプレーを設置。乗務員と通話できる非常通報装置を各車両に設ける。

 また、英語での自動放送も行うほか、始発駅の発車後と終着駅へ到着時用に車内メロディーを流す。曲名は上り列車が伊勢湾をイメージした「きらめきの海風」、下り列車は鈴鹿山脈の温かみを表現した「山のおくりもの」。

 これまで三岐線の主力は、西武鉄道から譲渡された鋼製の車両だったが、5000系との置き換えによって営業を終える。同社の担当者は5000系について「清潔感ある車内となり、乗り心地が良くなります」と話している。

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