シャワーヘッドなどを手がける「サイエンス」(大阪市淀川区)が、来年4月開幕の大阪・関西万博に「ミライの人間洗濯機」の出展に向け、開発を進めている。人間洗濯機といえば、1970年の大阪万博に三洋電機(現パナソニックホールディングス)が展示して注目を浴びたが、その後、製品化にはつながらなかった。サイエンスは23日、万博会期中に来場者が体験できるようにし、その後、家庭向け製品を売り出す考えを明らかにした。
同社の人間洗濯機は、大阪府・大阪市の大阪ヘルスケアパビリオンの中に展示する。青山恭明(やすあき)会長は23日の大阪市内での講演で「(人間洗濯機は)7割くらいまでできあがっている。万博の会期中に、一般の方1千人に入っていただく」と話した。1日あたり7、8人が体験できるとし、事前受け付けを同社の特設ページで始めた。
人間洗濯機は、戦闘機の操縦席のような形で、透明なカバーが後ろに開く。青山会長によると、中のいすに座ると、自動的にお湯がたまり、いすに組み込んだセンサーで脈拍などを取り、類推した年齢層に合わせた水流で体を洗う。
同時にその人の気分が落ち着いているのか、高ぶっているのかなどを人工知能で判断し、透明カバーの内側に気分転換できそうな映像を出す。入ると15分間で洗って乾かしてくれる。
1970年の大阪万博の人間…