山あいの清流で育つイメージが強いワサビ。そんなイメージを覆し、センサー技術による制御で栽培するコンテナ型の植物工場が誕生した。将来的にはAI(人工知能)で最適な栽培管理をするシステムをめざしている。

マクニカのコンテナで栽培された真妻ワサビ「はこいりわさび」=2025年1月23日、横浜市港北区、川原千夏子撮影

 このコンテナを開発したのはアグリベンチャーの「NEXTAGE(ネクステージ)」。半導体商社大手マクニカ(横浜市)が技術協力し、国内で販売している。

 新横浜駅近くにあるマクニカ本社の敷地に設けられた長さ12メートルのコンテナ。中に入ると、深緑色の葉がLEDライトに照らされていた。天井の高さまである白い棚には、ワサビが1株ずつ整然と並ぶ。ここで最大約1800株を育てられる。

 2023年11月から水耕栽培を始め、新横浜産の「はこいりわさび」と名付けた。日本原産の本ワサビの中でも最高級品種の「真妻(まづま)」だ。主に根の部分をすり下ろして食べ、すしや日本料理で使われる。

 露地栽培では、土壌や水質・…

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