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2025年1月9日、ロサンゼルスで起きた山火事で水をまくヘリコプター=AP

 カリフォルニア州ロサンゼルス近郊で続く山火事について、異常気象を分析する国際研究グループ「ワールド・ウェザー・アトリビューション」(WWA)は28日、気候変動との関係を調べた結果を発表した。今回みられたような火災が起きやすい気象条件になる確率が、地球温暖化がない場合に比べて35%増加しているという。

 WWAは1月のロサンゼルス周辺の気象条件について、気候変動の影響を受けてどれくらい山火事が起きやすい状況になっていたかを分析した。山火事の起きやすさを評価するため、気温や風速、湿度、降水量を組み合わせた「火災気象指数」に注目し、コンピューターでの気象モデルを使って調べた。

 今年1月のような気象条件が発生するのは約17年に一度と予測された。ただこの頻度について、産業革命前の気温と、温暖化によってそれ以降に1・3度気温が上昇した現状を比べると、この気象条件の発生確率は少なくとも35%増えていて、その際の指数は6%高まっているという。もし世界の平均気温が2100年までに2・6度上昇した場合、この発生確率はさらに35%増加すると予測された。

 カリフォルニア大学マーセッ…

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