ウクライナ北東部ハルキウ州との国境を越え、新たな地上作戦を始めたロシア軍は13日までに、ウクライナ領内の国境沿いで支配地域を広げた模様だ。複数の集落を制圧し、ウクライナ軍の防衛ラインへの攻撃を強めている。
ウクライナのメディア「ウクライナ・プラウダ」は13日、ロシア軍がウクライナ第2の都市ハルキウの北約25キロのリプツィと、北東約50キロのボウチャンスクに接近したと報じた。米国のシンクタンク「戦争研究所」(ISW)は11日、同軍がリプツィ周辺の二つの集落を掌握したことが映像の位置情報で確認されたとした。さらに東の地域では、ロシア軍が国境の南25キロのダムを破壊したことも確認されたという。ロシア国防省は12日、新たに「ウクライナの防衛戦に深く入り、4集落を解放した」と発表した。
ロシア軍の攻勢が伝えられるのは、いずれもハルキウ州北部のロシア国境から3~5キロの地域。本格侵攻開始前の人口が約1万8千人と比較的規模の大きな国境沿いの都市ボウチャンスクも激しい攻撃を受けている。ISWによると、周辺の橋への攻撃も増えており、ロシア軍が同市を孤立させようとしているとの見方もある。
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