ロシア南部ダゲスタン共和国の都市デルベントで2024年6月23日、ビルから立ち上る煙=ロイター

 ロシア南部ダゲスタン共和国で23日、教会や警察署が武装勢力に襲撃され、少なくとも警官ら10人が死亡し、15人以上が負傷した。インタファクス通信などが伝えた。ロシア連邦捜査委員会はテロとみて捜査を始めた。ロシアでは3月、モスクワ郊外で大規模な襲撃事件が発生し、140人以上が死亡している。

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 当局によると、事件があったのはダゲスタンの首都マハチカラと南部の都市デルベント。武装勢力がロシア正教会の教会2カ所とシナゴーグ(ユダヤ教の礼拝所)、警察署を襲い、司祭と警備員のほか警官8人が殺害された。教会周辺の建物が燃えたという。

 国家反テロ委員会は、襲撃犯5人を殺害したと発表。ロシアメディアによると、うち3人は同国セルゴカラ地区長の息子とおいで、地区長を拘束したとしている。武装勢力の詳細については明らかにしておらず、警官隊との銃撃戦が続いているとの情報もある。

 ロシアでは3月、武装勢力がモスクワのコンサート会場を襲撃。ロシア当局は、ダゲスタンで拘束した武装勢力のメンバーが襲撃犯に武器を提供したと供述した、と発表していた。

 ロシア側はウクライナの関与を主張しているが、過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を出している。ダゲスタンはイスラム教徒が多く、当局はISなどの浸透を警戒していた。

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