2019年6月、キルギスの首都ビシケクで開かれた国際会議の際に、握手をかわすロシアのプーチン大統領(右)とインドのモディ首相=AP
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 インドのモディ首相が8~9日、ロシアの首都モスクワを訪れ、プーチン大統領と会談することになった。

 ウクライナ情勢後も武器や石油の取引を続け、緊密な関係を維持しているのはなぜなのか? 両国の関係を研究するインドのシンクタンク、オブザーバーリサーチ財団のナンダン・ウニクリシュナン特別研究員に聞いた。

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 ――両者の会談の意義は?

 両国は、原則1年ごとにお互いの国を行き来して会談することになっている。前回はプーチン氏が2021年にインドを訪問したので、今回はモディ氏の番ということだ。

 ウクライナで戦闘が始まってから両者の往来が止まり、「インドがロシアとの関係を見直し、西側諸国により接近している」との見方もあったが、今回の訪ロは(それは違うという)回答になっただろう。

 モディ氏にとっては、総選挙で勝利して3期目の首相として6月に就任後、初めての二国間外交の場にもなる。

ロシアだけに「平和」訴えても…

 ――モディ氏はプーチン氏に対して、「今は戦争の時代ではない」と伝えたこともあります。両者の協議はどうなるのでしょう。

 経済・軍事的な協力関係の確…

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