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モスクワの裁判所で2024年10月7日、出廷するスティーブン・ハバードさん。裁判所提供=ロイター

 モスクワの裁判所は7日、ウクライナ軍の傭兵(ようへい)としてロシアに対する敵対行為をしたとして、米国籍の男性に禁錮6年10カ月の判決を言い渡した。タス通信が伝えた。男性の弁護士は、判決を不服として控訴する方針だという。

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 タス通信によると、男性は米ミシガン州出身のスティーブン・ハバードさん(72)。2014年からウクライナ北東部ハルキウ州イジュームに住み、22年のロシアのウクライナ侵攻後、志願兵による領土防衛隊に入った。同4月にロシア軍に拘束され、自白して罪を認めた、としている。

 ただ、ロイター通信は、親族が「ハバードさんは英語教師で親ロシア的な考え方を持ち、この年齢で武器をとるのは考えにくい」と話したと伝えた。

 ロシアでは南西部ボロネジでも7日、別の事件で服役中の米国人男性が、刑務官を暴行した罪で禁錮7年1カ月の判決を言い渡された。

 ロシアと米欧は今年8月、収監されていた受刑者らを相互に解放する大規模な「囚人交換」を実施。ロシアが将来の交換に向け、米国人らを長期に拘束する恐れがあるとの見方も出ている。

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