レバノン南部で2024年10月7日、イスラエル軍の空爆で上がる煙=ロイター

 イスラエル・レバノン国境の監視を担う国連レバノン暫定駐留軍(UNIFIL)の平和維持要員がイスラエル軍の攻撃で立て続けに負傷したことをめぐり、国際社会から非難が相次いでいる。仏伊スペイン3カ国の首脳は11日夜、イスラエルに対する「怒りを表明する」などとする共同声明を発表した。

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 レバノン南部では、イスラエル軍とイスラム教シーア派組織ヒズボラの戦闘が続いている。UNIFILによると、この地域の同駐留軍本部付近における、10~11日のイスラエル軍の攻撃で、計4人の平和維持要員が負傷した。

 インドネシアのルトノ外相は10日、同日の攻撃で負傷したのは自国から派遣された平和維持要員とし「国連の関係者や施設を攻撃することは国際人道法の重大な違反だ」と訴えた。AFP通信によると、10日の攻撃について国連のグテーレス事務総長は「容認できない」と非難。UNIFILに派兵しているアイルランド政府も批判したという。

 イスラエル軍は11日、同日に負傷した平和維持要員2人について、自軍の攻撃によるものと認めた。軍の声明によると、軍はヒズボラを念頭に「差し迫った脅威」を攻撃。その結果、「脅威」から50メートル離れたUNIFIL駐屯地に命中し、平和維持要員の負傷につながったとしている。

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