さわやかのハンバーグは、店員が客の目の前で仕上げる

「炭焼きレストランさわやか」創業者 富田重之さん

 静岡県内にだけ34店ある「炭焼きレストランさわやか」の1号店を開いたのは、40歳のときだった。26歳で結核を患い、会社を辞めて約10年間、療養した。「病気を嘆くのをやめ、好きなことをしよう」と決意したのだという。食べることが大好きだった。

 創業から15年目の1992年。1通の手紙が届いた。《小学生の頃のさわやかは、きれいでおとぎの国のような楽しいお店でした。働いている人や食べ物がとにかく明るくて踊っているように見えました》

 読み進めると重たい気持ちになった。《今日もお店にいってがっかりして帰って来ました。自分の大好きだったお店をどうかもう一度作って下さい》。

 のちに「天使からの手紙」と…

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