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埼玉県八潮市の道路陥没事故で、県は安否不明の男性運転手の救助に向け、下水道管を迂回(うかい)させるバイパス(仮排水管)工事を計画している。目標は3カ月。救助完了後は陥没した道路などの年内の原状回復を目指し、下水道管の全面改修にはさらに数年を見込む。ただ、詳細な進め方など決まっていない部分も多く、計画通りに進められるかはまだ不透明だ。
県が下水道管のバイパス工事を決めたのは、陥没地点から約30メートル下流の下水道管内(直径4・75メートル)に運転手がいるとみられるトラックの運転席部分があるからだ。ただ、管内は汚水の流れが速く、高濃度の硫化水素が発生しているため、県は汚水の流れを止める必要があると判断。仮排水管を設置後、地上から掘削するなどして救助する方針を11日に打ち出した。
バイパス工事で、県は破損した下水道管と同様のサイズの管を準備する。陥没場所に近い上流側のマンホールから、迂回させる形で元の下水道管に戻すことを検討している。
■復旧・改修「年単位」の見方…