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記者団を前に、ひかり停車増を表明するJR東海の丹羽俊介社長=2025年1月30日午後4時58分、静岡県庁、斉藤智子撮影

 JR東海の丹羽俊介社長は30日、静岡県庁で会見し、品川―名古屋でリニア中央新幹線が開業すれば、静岡駅と浜松駅にそれぞれ停車する東海道新幹線「ひかり」を今の原則1時間に1本から、2本に増やす方針を表明した。

 リニア中央新幹線は同県の一部をトンネルで通る計画だが、駅は置かれない。静岡工区をめぐっては、自然環境に対する悪影響への懸念などを理由に川勝平太前知事が「待った」をかけ、いまだ着工のめどが立っていない。昨年5月に就任した鈴木康友知事は、自然環境の保全と両立を図ったうえで、「推進」の立場をとり、JR東海側にリニア開業に伴う静岡県のメリットを示すよう要請していた。

 丹羽社長は「知事や地域の皆様と緊密にコミュニケーションを取り、静岡工区の早期着工をめざしたい」と述べた。この日、丹羽社長と面会した鈴木知事は、「びっくりした。喜ばしい情報だ」と歓迎した。

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