欧州連合(EU)統計局が30日発表したユーロ圏(20カ国)の今年1~3月期の実質域内総生産(GDP、速報値)は、前期比で0.3%増だった。年率換算では同1.3%増で、3四半期ぶりのプラス成長となった。
国別では、ユーロ圏最大の経済国ドイツは前期比0.2%増で、2四半期ぶりのプラス成長。フランスは0.2%増、イタリアは0.3%増だった。
欧州各国では、ロシアによるウクライナ侵攻後のエネルギー価格の高騰によるインフレで消費が落ち込んだ。ただ、欧州中央銀行(ECB)による利上げでインフレは鈍化し、賃上げも続き、フランスなどでは家計の消費が伸びた。ドイツは建設部門の投資や輸出増がGDPを押し上げた。(ベルリン=寺西和男)