「すべてのユダヤ人が、他のユダヤ人に対して責任があります。パレスチナで起きていることを止めるために、世界中の同胞に呼びかける責任がある」
4日夜、広島市中区の原爆ドーム前。「STOP GENOCIDE(虐殺を止めろ)」と書かれた横断幕などが並ぶ中、ユダヤ系米国人のレベッカ・マリア・ゴールドシュミットさん(37)がマイクを握った。
パレスチナ自治区ガザでイスラム組織ハマスとイスラエルの戦闘が始まって間もない昨年10月13日から連日夕、即時停戦を訴えて原爆ドーム前に集う有志の一人だ。
ゴールドシュミットさんは広島市立大の大学院生。イスラエルで生まれた父とフィリピン系米国人の母を持ち、米シカゴで育った。曽祖父母はアウシュビッツ強制収容所で命を奪われたホロコーストの犠牲者だ。
シカゴにあるユダヤ人の学校に通った。パレスチナ問題については「教わることはなかった。パレスチナ人の存在も知らなかった」という。
高校入学後、イスラエルの建国に伴い、70万人のパレスチナ人が土地を追われた「ナクバ」について学んだ。自分の祖父もイスラエルの兵士として関わっていたことも知った。
「イスラエルはパレスチナ人に対するアパルトヘイト(人種隔離)をやめ、彼らの自決権を認めないといけない」と考えるようになった。
ハワイ大マノア校から「平和…