
プロ野球・東京ヤクルトスワローズの開幕投手が14日、奥川恭伸投手(23)に決まった。同日朝、球団が公式X(旧ツイッター)を通じて明らかにした。
Xには、球団マスコット「つば九郎」の人形とともに、高津臣吾監督が自筆で「奥川恭伸」と書き込んだ紙の写真が投稿された。
ヤクルトは、28日に東京ドームで行われる読売ジャイアンツ(巨人)との3連戦で今季のスタートを切る。これで12球団すべての開幕投手が発表された。
6年目で初めて開幕投手を務める奥川はこの日の練習後、「自分だと思っていなかったのでびっくりした。自分でいいのかなみたいなそんな気持ち」と話した。
8日の広島戦に先発し、5回無失点と好投した翌日に高津監督からマツダスタジアムの監督室で〝大役〟を告げられたという。
先月の沖縄キャンプ中に一度、下半身のコンディション不良で別メニューになったこともあり、「キャンプでも離脱があり、実績的にも開幕投手に選ばれるようなピッチャーじゃないんですけれど、そういうのは関係なしに個人としてもチームとしても何とか勝ちたい」。
高津監督はかねてより、開幕投手の条件として「ビジターの巨人戦に勝てる投手」と強調。奥川は巨人戦で通算4試合3勝0敗、防御率1・96と相性がいい。
奥川は2021年に9勝をあげて日本一に貢献。その後はけがが相次ぎ、昨年6月に3季ぶりの勝利をあげたものの、結局3勝にとどまっていた。
今季の目標として開幕からシーズンを通じて先発ローテーションを守ることをあげている。
高津監督は奥川を指名した理由について「チームにも本人にも刺激というか、エキサイティングなところが何かないかな、と思って。そういうメッセージのこもった指名だと思います」と話した。
また、第2戦は吉村、第3戦は高橋と、今季最も期待される3人を巨人戦に投入することも明言。「三つとも(勝つ)というか、スタートにかけたいと思っているので。勝つか負けるかはやってみないと分からないですけれど、(奥川を含む)3人に託しました」と打ち明けた。