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神奈川県警が押収したモペット「FLOW」=2025年2月19日午後2時28分、横浜市中区、中嶋周平撮影

 運転免許が必要なペダル付き電動バイク「モペット」を、免許なしで乗れる「電動アシスト自転車」と広告して販売したとして、神奈川県警は19日、自動車パーツ販売会社「オフィスケイ」(東京)と取扱店など12カ所を不正競争防止法違反(誤認惹起(じゃっき))容疑で18日に家宅捜索し、モペット5台などを押収したと発表した。

 同社は取材に「バイクと思って販売したわけではなく自転車と認識していた。家宅捜索を受けた18日から販売を停止した」と話した。

 モペットは免許のほか、ナンバープレートの表示やヘルメットの着用が必要。免許やヘルメットなしで運転する人がおり、県警は注意喚起のため発表したという。

 県警によると、川崎市で昨年6月、20代男性が運転するモペットが80代女性と衝突し、重傷を負わせる事故があり、捜査の過程で、電動アシスト自転車として販売されている疑いが浮上したという。

 家宅捜索の容疑は2021年ごろから、原動機のみを用いて走行する車両をインターネットサイト上で「免許証が必要無いおしゃれな電動自転車」などと紹介。電動アシスト自転車であると誤認させるような表示をして販売したというもの。

 県警は、同社が30万~60万円台のモペット「FLOW」を少なくとも1千台以上販売したとみている。

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