ミャンマー最大都市ヤンゴンの日本大使館に、ビザ申請のために並ぶ若者たち=2024年3月25日午前9時39分、ヤンゴン、笠原真撮影

 ミャンマーで全権を握る国軍が、今月から一時停止していた男性の国外就労の手続きを再開した。国軍統制下の労働省が8日、メディアの取材に「再び受け付ける」と明らかにした。数日の間に方針を一転させた背景には、「事実上の出国禁止」と受け止めた国民に反発が広がり、これ以上の混乱を避ける狙いがあったとみられている。

 ミャンマー人が国外で働く場合、就労先の受け入れ機関が「求人票」を作り、ミャンマー側の送り出し機関を通じて労働省に申請し、許可を得る手続きが必要だ。日本でも、技能実習や特定技能の在留資格で働く場合に必要となる。

 労働省は今月1日から、男性に限ってこの許可を一時的に停止したと明らかにし、再開時期も示していなかった。だが最大都市ヤンゴンの送り出し機関などによると、労働省は6日から求人票の受け付けを再開。通常の半数程度の求人票を受け付けるという。

 求人票が許可されなければ就…

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