冬の果物の定番「ミカン」の価格が高騰している。主要産地で生産が落ち込み、今季の卸価格は過去5年で最も高く、「過去最高レベル」という。生産現場で何が起きているのか。

スーパーアキダイの店頭に並んだ各地のミカン=2025年1月17日午後0時59分、東京都練馬区
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 静岡県三ケ日みかん1盛り780円(税抜き)、和歌山県産みかん1袋480円(同)――。今月中旬、東京都練馬区のスーパーアキダイの店頭に並んだミカンは、例年より2割ほど高かった。秋葉弘道社長は「ほかのフルーツと比べ、割高感が出ている。本来は庶民的な果物だが、いまはパクパクと気軽に食べられなくなっている」と話す。

 農林水産省の食品価格動向調査によると、ミカン1キロの販売価格は平均769円(昨年12月前半)と、前年より120円以上高い。日本園芸農業協同組合連合会によると、1月上旬の京浜や京阪神など4大市場における、ミカン1キロの平均卸売価格は457円(税込み)と、担当者は「過去最高レベル」と話す。

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