前半、右足でチーム2点目のゴールを決める横浜マの西村拓真=日刊スポーツ

 〈2日、アジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE) 横浜F・マリノス4―0蔚山(韓国)〉

 横浜マは自慢の攻撃力で不安を吹き飛ばした。前半4分に先取点を挙げたMF渡辺皓は「いい入りから、たたみかけることができた」。速攻がさえ、3点を加えた。7失点で大敗した第1節の反省も生かし、無失点で初白星を飾った。

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 昨季のACLで準優勝だった横浜マにとって、アジアのタイトルは悲願だ。ただ、クラブ関係者は「難易度は上がった」と口をそろえる。大会方式が大幅に変わったからだ。

 昨季までのACLは40チームが出場していたが、ACLエリートに参加できるのは24チーム。東西12チームずつの1次リーグでは、異なるチームと8試合戦う。各8位までが決勝トーナメントに進み、準々決勝以降は集中開催されるサウジアラビアでの一発勝負となる。

 外国籍選手枠は撤廃された。潤沢なオイルマネーでポルトガル代表FWロナルドら、世界的スターを集めるサウジアラビアのクラブなど中東勢に有利に働く可能性が高い。

 優勝賞金は昨季の400万ドル(約5億8千万円)から1千万ドル(約14億5千万円)と2・5倍に増額。頂点に立てば、クラブの規模を拡大するチャンスだが、これまで以上に各クラブが力を入れるであろう大会を勝ち抜くのは容易ではない。

 1次リーグは来年2月まで続き、決勝は5月に行われる。Jリーグや国内のカップ戦と並行しながら長丁場の大会にどう向き合うか。クラブ全体の力が問われていく。(岩佐友)

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