ベネズエラの首都カラカスで2025年1月10日、支持者に笑顔を見せるマドゥロ大統領=ロイター

 ニコラス・マドゥロ大統領(62)が強権支配する南米ベネズエラで10日、マドゥロ氏の3期目の就任式が行われた。昨年7月の大統領選での勝利を主張するが根拠は示されておらず、野党は選挙不正を訴える。欧米や中南米諸国なども正統性を認めていないが、マドゥロ氏は独裁化を進め、野党や市民への圧力も強めている。

 「新たな任期が、平和、繁栄、新しい民主主義となることを誓う。ベネズエラの民主主義の偉大な勝利だ」。マドゥロ氏は10日、首都カラカスの国会で宣誓演説に臨み、そう述べた。式典に訪れた国家元首は、キューバとニカラグアのみ。ベネズエラ同様、強権的で「民主主義」からは程遠い国だ。

 2013年から大統領を務めるマドゥロ氏は、昨年7月の大統領選で3選を果たしたと主張。だが選挙管理委員会は政権の強い影響下にあり、詳細な結果は現在に至るまで一切開示されていない。

 一方の野党陣営は、全国の投…

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