インドネシアの洞窟壁画。イノシシと3人の人が描かれているとみられる=豪グリフィス大などの研究チーム提供

 最古の狩猟壁画とされるインドネシアの洞窟壁画が5万1200年前に描かれた可能性があると、豪グリフィス大などのチームが発表した。新手法で分析し、これまで考えられていたより5千年以上古いことが判明したという。3日付英科学誌ネイチャーに掲載された。

 壁画はインドネシア・スラウェシ島の複数の洞窟で見つかり、イノシシや人が描かれている。ホモサピエンスが描いた最古の狩猟壁画として注目され、研究チームは約4万3900年前のものとみていた。

 今回、絵が描かれている面に接した場所の試料から年代を調べる新たな手法で分析。これまでは時間をかけて壁面上にできた鍾乳石などから年代を算出しており、壁画の年代とはタイムラグがあった。

写真・図版
インドネシアの洞窟内にある壁画。ホモサピエンスの狩猟壁画として最古とされる=豪グリフィス大などの研究チーム提供

 東京大学総合研究博物館の海…

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