経済産業省は26日、軽くて曲げられる次世代の「ペロブスカイト太陽電池」について、2040年に約20ギガワットを導入する目標を策定した。一般家庭550万世帯分の電力供給力に相当する。年内に素案をまとめる新しいエネルギー基本計画にも反映する。
ペロブスカイト太陽電池は日本発の技術。建物の屋根や壁面のほか、窓ガラスのかわりに設置できると期待されている。現行の太陽電池は、原料のシリコンを輸入に頼っているが、ペロブスカイトの原料となるヨウ素は国内で産出できるため、経産省は海外への輸出も視野に普及をめざす。
ペロブスカイトの開発をめぐっては、中国や欧州でも競争が激化している。経産省は量産技術の確立や生産体制の整備について、官民で連携して進める。(多鹿ちなみ)