委員全員が出席して開かれた高知市立長浜小児童プール事故検証委員会の初会合=2024年8月24日午後1時39分、同市鷹匠町2丁目、亀岡龍太撮影

 高知市立長浜小学校の水泳授業で7月、4年生の男児がおぼれて死亡した事故を受けて市が設置した「高知市立長浜小学校児童プール事故検証委員会」の初会合が24日、市内であった。市教育委員会は取材に、身長の低い児童向けの水深調整台を沈めていなかったことを明らかにした。

 会合は弁護士ら専門家の委員7人が出席。市側は検証委に、今年度末までに事実関係や原因分析などを含む報告書の提出を求めた。正副委員長を選任後、会合と事故現場近くの南海中学校プールの視察などは非公開とされた。

 会合後、取材に応じた中内功委員長(高知弁護士会)は「起きてはいけない事故。どんな経緯で起きたかという事実関係の解明にまず力を入れ、報告書で原因分析や再発防止策の提言もしたい」と語った。

 会合の中で市教委は、亡くなった児童の身長が約114センチと報告した。事故当日の現場の水深は114~132.5センチだったことは判明している。

 松下整教育長は会合後、身長の低い児童のための水深調整台を沈めておくなどの手立てを講じていなかったとし、「水深調整台も必要。学校側に指示すべきで、安全対策が不十分だった」と話した。

 長浜小プールは設備故障で4~6年生の授業を南海中学校でしていた。(亀岡龍太)

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