韓国の釜山で開かれていたプラスチックごみ汚染に対処するための条約策定に向けた政府間交渉会合は2日未明、合意を見送り、策定作業を再開会合に持ち越すことを決定し、閉幕した。プラの生産規制をめぐる意見の対立が平行線で、歩み寄ることができなかった。再開会合の時期や場所は今後事務局が調整する。

写真・図版
プラスチック汚染対策の条約づくりの政府間交渉最終日に開かれた全体会合=2024年12月1日午後9時0分、釜山、玉木祥子撮影

 2022年の国連環境総会で、5回の交渉会合を開き、24年末までに条約の中身をまとめることが決まっていた。最終会合となった今回で条約に合意して、25年以降の採択をめざしていた。

 プラ汚染を防ぐには、生産からリサイクル、処理までの「ライフサイクル」全体にわたり、対策が必要とされる。大きな争点となったのは、ライフサイクルの「上流」にあたる生産の規制をめぐる議論だった。

 独自に規制を強化する欧州や…

共有