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2回戦で日章学園に勝利した矢板中央の選手たち=2024年12月31日、フクダ電子アリーナ、加藤秀彬撮影
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 「ブラジル流」から堅守速攻へ。

 過去、サッカーのスタイルを大幅に変えてきた矢板中央(栃木)が、3度目の改革に挑戦している。

 12月29日、第103回全国高校サッカー選手権大会の1回戦。岡山学芸館から奪った先取点がそのサッカーを象徴していた。

 敵陣左でボールを受けたMF平野巧(2年)がドリブルを開始。フェイントで相手の股を抜くと、華麗なタッチでペナルティーエリア手前へ。最後は、狙いすました右足のシュートでネットを揺らした。

 「ゴールをめざすと意識していた。それが実践できてよかった」

 矢板中央は元々、攻撃的なサッカーが売りだった。1990年代、選手がブラジルに留学できる制度を高橋健二・現監督が作った。ブラジル流の高い技術をもった選手たちは得点を量産した。

 だが、失点も多かった。2004年に選手権に初出場したが、常連にはなれなかった。

 高橋監督が教えをこうたのは…

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