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世界保健機関(WHO)本部

 世界保健機関(WHO)は7日付で、かぜ症状を引き起こす「ヒトメタニューモウイルス感染症」をはじめとする急性呼吸器感染症の患者が中国で増えている一方、その水準は「冬場で予想される範囲内」とする分析結果を発表した。ヒトメタニューモウイルス感染症の患者が急増して医療が逼迫(ひっぱく)しているとの情報が国内外で報じられているが、WHOは「中国当局は医療が逼迫していないことを確認している」としている。

 急性呼吸器感染症では、せきやのどの痛み、呼吸困難などの症状が出る。WHOによると、中国では昨年末までに患者が増え、特に中国北部では、季節性インフルエンザに加え、いずれもかぜ症状を引き起こすヒトメタニューモウイルス、RSウイルス、ライノウイルスの検出が増加しているという。

 ただ、冬場は例年、急性呼吸器感染症の患者が増えており、WHOは中国の現状について「異常な発生パターンは報告されていない」との見方を示した。

 ヒトメタニューモウイルスは…

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