とれたての野菜を納品に来た地元農家「湘南Farmかずみ園」の原里花さん(左)と、渡辺恭利さん。渡辺さんは「野菜料理師」を名乗る=2024年6月17日、藤沢市湘南台2丁目、足立朋子撮影
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 神奈川県藤沢市のダイニングバーで働く渡辺恭利(やすとし)さん(36)が考案した漬物が、業界団体のコンテストで今春、日本一に輝いた。「バーと漬物」の意外な組み合わせを誕生させたのは、コロナ禍の日々だったという。

 全日本漬物協同組合連合会(東京都江東区)が主催する4月の「漬物グランプリ2024」で、個人の部・グランプリを獲得したのは、「湘南大根の鵠沼魚醬(ぎょしょう)漬け」。

 地元でとれた大根の皮を干し、塩漬けにして苦みを抜いた葉とともに砂糖、しょうゆ、酢、ニンニク、タカノツメなどの調味料に漬け、やはり地元のイワシを原料に作られた魚醬で仕上げた逸品。しみじみとしたうまみに加え、皮の「コリッ」、葉の「シャキッ」とした食感も楽しい。

「大根の唐揚げ」の副産物

 湘南台駅近くの「YASSAI MOSSAI(やっさいもっさい)」のスタッフ・渡辺さんが漬物のメニュー化に取り組むようになったのは3年前。

 コロナ禍の休業要請で店が営…

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