連載 カマラ・ハリスの実像:②

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幼少期のカマラ・ハリス(左)と同級生のキャロル・ポーター=ポーター氏提供

 1970年代、米国では公共教育の人種差別を解消するため、黒人が多く暮らす地区の子どもを、バスで白人の多い学校に通わせる制度があった。

 半世紀後、この制度について、全米が注目する場で想起させたのがカマラ・ハリスだった。2019年6月、翌年の大統領選に向けた民主党の候補を選ぶ討論会で、上院議員だったハリスが、元副大統領の重鎮バイデンに対し、公然と批判の矢を向けたのだ。

 「あなたが人種差別主義者だとは思わない」。ハリスはそう前置きした上で、バイデンに語りかけた。「(差別是正のための)バス通学の制度に反対するために動いたのが、あなただ。カリフォルニアにいた少女は、毎日バスで学校に通っていた。その少女が、私だ」

 バイデンは、南部選出の有力…

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