昨年12月の逮捕容疑の殺害事件現場となった踏切=2023年12月21日午後6時57分、東京都板橋区徳丸4丁目、長妻昭明撮影

 塗装会社元社員の男性に踏切内に立ち入るよう仕向けて殺害したとして同僚らが逮捕された事件で、警視庁は19日、勤務先の代表の男ら3人を男性への傷害や強要などの疑いで再逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。同社代表らの逮捕は今回で4回目。

 再逮捕されたのは「エムエー建装」(東京都小平市)代表の佐々木学容疑者(39)、いずれも同社従業員の島畑明仁(34)=東京都板橋区=、岩出篤哉(30)=小平市=の両容疑者。

 捜査関係者によると、3人は共謀して2023年7~9月、静岡県富士宮市で、元社員の高野修さん(当時56)=板橋区=の顔や陰部をハンマーで殴ったり、ベッドに投げつけたりした疑いがある。また、高野さんの自宅で20年8月~23年7月、高野さんに熱湯をかけたり、洗剤を無理やり飲ませたりした疑いもある。

  • 踏切に立ち入らせた同僚殺害事件 2人を殺人罪で起訴、2人処分保留

 佐々木容疑者らは23年12月に板橋区で車内に高野さんを監禁し、東武東上線の線路内に立ち入らせて殺害したとして昨年12月に逮捕された。その後、暴行容疑などでも再逮捕されているが、地検は佐々木、岩出両容疑者の殺人容疑については処分を保留している。

 警視庁は、4人が日常的に暴行を加えるなどして高野さんを抵抗できない精神状態に追い込んだとみている。

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