米ペンシルベニア州エリーで開かれた集会でハリス副大統領に声援を送る支持者ら=2024年10月14日午後7時42分、藤原伸雄撮影

 米大統領選まで3週間を切るなか、伝統的に民主党を支持する傾向が強かった黒人男性の間で、民主党のハリス副大統領(59)への支持が伸び悩んでいる。ハリス氏は黒人男性に向けた新たな施策を打ち出し、支持を取り戻すのに懸命だ。

  • 多様性の象徴、ハリスの戦略は 「アイデンティティー政治」の渦中で

 ハリス氏の陣営は14日、黒人の起業家向けの100万件の融資や黒人男性の教職への就労支援、黒人男性に多い病気への対策などの施策を発表した。

 黒人の有権者に訴えかけるためのメディア露出も続けている。15日にはミシガン州デトロイトで、黒人リスナーに人気のラジオ番組に出演した。参加した黒人男性がハリス氏に対し「黒人はほとんど見返りがないのに、民主党に投票することを半世紀にわたって求められてきた」と訴えた。ハリス氏は「私は格差の存在と、歴史的な文脈をよく理解している」と語った。また、「(黒人が直面する問題の)全部が解決していないからといって『投票に行かない』と言うべきではない」と述べ、投票を促した。

 こうした動きの背景には、特…

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