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イスラエル軍は21日、パレスチナ自治区ガザでの停戦合意に基づいてイスラム組織ハマスが20日に引き渡した人質の遺体について、法医学検査した結果、母子3人の「母親」とされた遺体が本人でなかったと発表した。同軍は声明で「合意に基づき4人の遺体を返還する義務を負うハマスによる重大な違反行為だ」と非難し、母親とすべての人質の返還を要求した。
イスラエルメディアによると、20日に返還された4人の遺体は、2023年10月のハマスによるイスラエル攻撃で拉致された当時に9カ月と4歳だった兄弟とその母親、83歳の男性だとされていた。
同軍によれば、母親とされた遺体は、残る人質のだれとも一致せず、身元不明だという。
ハマスは人質4人がイスラエル軍の空爆によって死亡したと主張している。これに対し、同軍は法医学的見地や現地からの情報により、兄弟はハマスに殺害されたと主張している。