ガザ南部ハンユニスで2024年4月7日、イスラエル軍が地上部隊の大半を撤退させた後、破壊された住宅を見てまわるパレスチナ人=ロイター
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 パレスチナ自治区ガザでの戦闘休止と人質解放をめぐる交渉で、ハマスの最高指導者ハニヤ政治局長は、イスラエルがエジプトなどの仲介のもとでハマスに示した停戦案について「前向きに検討している」とした上で、交渉を完了させるために「できるだけ早期に」代表団をエジプトに派遣するとの考えを示した。ハマスが2日に声明を発表して明らかにした。

 声明によると、ハニヤ氏はエジプト総合情報庁のカメル長官と電話で会談。仲介国としてのエジプトの役割を評価した上で、停戦案に対して前向きな姿勢を示した。その上で、「現在進行中の協議を完了させるため」に、ハマスの代表団がエジプトを訪問することを確認したという。

 一方、米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は1日、ハマスの報道官がレバノンメディアのインタビューで、停戦案に対して「否定的」との立場を示したと報じている。イスラエルのネタニヤフ首相もガザ最南部ラファへの侵攻に踏み切る考えを崩しておらず、交渉の進展は予断を許さない状況だ。

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