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ノーベル生理学・医学賞を受賞するビクター・アンブロス氏(左)とゲイリー・ラブカン氏の似顔絵=ノーベル財団資料から
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 2024年のノーベル生理学・医学賞は「マイクロRNA」の発見に贈られる。この仕組みは、病気の発見や治療への応用も期待されている。生命活動での「細やかな仕事ぶり」も特徴の一つだ。一方で、期待が先行することへの懸念もあるという。

  • ノーベル生理学・医学賞に米の2氏 遺伝子制御に関わるRNA発見

 東京科学大の安井隆雄教授(生命分析化学)は、マイクロRNAの発見について、「RNAは、メッセンジャーRNAなどたんぱく質を転写できるものが重要とされていたが、マイクロRNAはたんぱく質は作らないものの、実は細胞、生体を制御しているという点で重要な発見だった」と話す。

 マイクロRNAの中には、がん化の結果として生まれるものがあり、マイクロRNAのパターンや量から、がんを検出する研究が進んでいる。

 安井さんは「Craif(ク…

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