手術中に患者の神経を切断し、重い後遺症を負わせたとして、神戸地検姫路支部は27日、赤穂市民病院(兵庫県赤穂市中広)に脳神経外科医として勤めていた松井宏樹容疑者(46)=大阪市淀川区=を業務上過失致傷の罪で在宅起訴した。認否は明らかにしていない。
起訴状などによると、松井容疑者は2020年1月22日、執刀医として高齢女性の腰椎(ようつい)の手術をしていた際、過ってドリルで神経を巻き込んで切断し、両足まひや歩行障害の後遺症を負わせたとされる。
止血措置によって患部を目視できる状態にしておく必要があったのに、出血で目視が困難ななか漫然とドリルを使った、などとしている。
手術に関わった男性指導医とともに県警から今年7月に書類送検されていた。地検支部は指導医については不起訴処分とした。理由は明らかにしていない。
赤穂市によると、19年7月の着任から21年8月の退職までに関わった医療行為で8件の事故報告があった。このうち起訴された今回の事故については医療過誤だったと市民病院が認めている。
民事訴訟では「指導医に…」主張
この患者側は損害賠償を求め…