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ドラマ「将軍」の徹底した時代考証を語るフレデリック・クレインス教授=京都市西京区

 神は細部に宿る――。米エミー賞で主要部門を総なめにしたドラマ「SHOGUN 将軍」。快挙を支えたのは、舞台となる戦国末期の時代考証の緻密(ちみつ)さだ。京都の国際日本文化研究センターで2日にあった講演会で舞台裏の一端が明かされた。

 「将軍」はかつての戦乱の世を壮大なスケールで描く。あくまでフィクションだが、可能な限り細部にこだわる時代考証の徹底ぶりは見る者を驚かせた。

 それを担当したのが同センターのフレデリック・クレインス教授(戦国文化史・日欧交渉史)だ。ベルギー出身、京都大で学位を取った。ドラマのモデルになった徳川家康や三浦按針(ウィリアム・アダムス)、細川ガラシャらの研究で知られる一方、自ら「時代考証の鬼」と言い切る大の時代劇ファンで、これまでの考証の甘さに「イライラしてきた」。

 可能な限り忠実に、とのプロ…

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