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ベルリンで2024年12月16日、信任投票の否決を受けてドイツのシュタインマイヤー大統領(左)と面会するショルツ首相。代表撮影=ロイター

 ドイツのシュタインマイヤー大統領は27日、ショルツ首相の信任投票が否決されたことを受け、連邦議会(下院)を解散し、来年2月23日に総選挙を前倒し実施すると発表した。解散総選挙は2005年9月以来。世論調査の支持率では、野党の中道右派「キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)」が首位で、政権交代の公算が大きい。

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 ショルツ首相は、連立政権の崩壊を受けて求めた自身の信任投票が16日に議会で否決され、大統領に議会解散を提案していた。選挙を経て後任が決まるまでは首相にとどまる。

 独公共放送ARDの世論調査では、CDU・CSUが33%で首位、反移民や難民を訴える右翼政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が19%で続く。いずれも与党のショルツ氏率いる中道左派「社会民主党(SPD)」と環境政党「緑の党」は、ともに14%にとどまっている。

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