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2025年1月10日、米ホワイトハウスで演説するバイデン大統領=ロイター

 約1週間後に迫ったトランプ次期米大統領の就任に備え、政策転換を阻止しようとバイデン大統領が先手を打つ動きを強めている。移民受け入れや環境規制といった取り組みを継続させ、自らの政治的なレガシー(遺産)を残そうという思惑だ。

 退任を控えた大統領が、任期中に打ち出した政策を守ろうと試みるのは一般的だ。とりわけ共和党のトランプ氏は、従来の民主党の政策をことごとく覆すことを予告しており、バイデン氏は警戒を強めている。

ベネズエラなど出身の移民、一時保護を延長

 移民をめぐる政策では10日、バイデン政権が、ベネズエラ、ウクライナ、スーダン、エルサルバドルの4カ国出身の人たちに与えてきた一時保護資格を、18カ月延長することを発表した。対象者は100万人近くにのぼるという。

 トランプ氏は、不法移民を対…

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