米テキサス州で建設が進んでいるデータセンターとみられる建造物=サム・アルトマン氏のXへの投稿動画から

 トランプ米大統領は23日、人工知能(AI)の開発を推進する大統領令に署名した。AI分野の技術力が、国の競争力や安全保障を左右するとの考えからだ。規制よりも技術革新(イノベーション)を優先させる姿勢が鮮明で、日本が主導したAIの国際ルール検討に向けた合意も素通りされそうだ。

 トランプ氏は記者団に「(AIは)膨大な雇用を生み、がん研究など医療面で多くの恩恵をもたらすだろう」と述べ、AI開発を推進する意義を強調した。

 「我々は中国の先を行きたい。今は中国の先を行っている」とも話した。AIへの民間投資は米国が群を抜くが、中国も国を挙げて猛追する。

 今回の大統領令は、人類の繁栄、経済的競争力、国家安全保障の3点の推進を政策目標に設定。その達成には、産業から軍事にまで使われるAIにおける米国の優位性を、さらに強める必要があるとした。

 米国にはAI開発で世界をリードする企業が多くある。今回の大統領令の眼目は、それらの米AI企業の技術開発や投資を促すため、むだな政府規制などを取り除くことにある。

 トランプ氏は就任初日の20…

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