トランプ米大統領は25日、イスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘で破壊されたパレスチナ自治区ガザの「将来像」の動画を自身のSNSに投稿した。ガザの住民を移住させ、米国が「所有」して再開発するというトランプ氏の提案には地元市民やアラブ諸国が反対しており、物議を醸しそうだ。

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 約30秒の動画は人工知能(AI)を使って作成されたとみられる。「ガザ2025」「次はどうなる」というタイトルで、破壊し尽くされたガザの町並みを抜けると、ビーチ沿いに高層ビル群がそびえる風景が広がる。

 「トンネルもない。恐怖もない。ついにトランプ・ガザがここにある」という陽気な歌声が流れるなか、トランプ氏側近のイーロン・マスク氏が食事を楽しんだり、宙を舞う札束に子どもたちが手を伸ばしたりする姿が描かれ、トランプ氏の巨大な黄金の像も登場する。

 動画は、「ガザを中東のリビエラにする」というトランプ氏のリゾート化構想の具体像を示したものとみられる。

 トランプ氏が示したガザの将来構想に対しては、ガザ住民が猛反発している。住民の受け入れを求められたエジプトやヨルダンなどアラブ諸国も反対しており、代替の再建計画を協議している。

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