秘匿性の高い通信アプリ「テレグラム」の交流機能「グループ」を悪用してクレジットカード情報を不正に取得したなどとして、京都府警などは21日、高校2年の少年(17)=神奈川県伊勢原市=を割賦販売法違反などの疑いで逮捕し、発表した。府警は、約7千件のカード情報を取得していたとみて調べている。
府警サイバー捜査課によると、少年は、盗み取ったクレジットカード情報の有効性を確認できるとして、グループ内にプログラムを設置。昨年7~8月、プログラムを利用した人たちにカード情報を入力させる手口で、6件のカード情報をだまし取った疑いなどがある。
少年は容疑を認めているといい、「同じ犯罪をしている人たちからカード情報をもらっても問題ないと思った」と話しているという。不正に取得したカード情報は旅行や飲食代金の決済などに使っていたという。
また、府警などは同日、グループを管理していた天野翔太容疑者(36)=住居不定=を電子計算機使用詐欺の疑いで逮捕した。逮捕容疑は、昨年3月、不正に入手したカード情報を宿泊予約サイトで入力し、ホテルの宿泊料約3万円を決済した疑いがある。ホテルを転々として暮らしていたとみられ、「100回以上繰り返していた」などと容疑を認めているという。
同課によると、天野容疑者はSNSでメンバーを募り、テレグラムのグループで偽のメールなどで個人情報を盗む「フィッシング」などの方法を共有し合っていたという。