2016年2月23日、スペイン・バルセロナの会議で基調講演をするパベル・ドゥロフ氏=ロイター

 フランスの警察は24日夜、通信アプリ「テレグラム」の創業者で最高経営責任者(CEO)のパベル・ドゥロフ氏をパリ郊外の空港で逮捕した。仏テレビTF1が報じた。

 正式な捜査に入る前の予備捜査の一環で、テレグラムが犯罪の連絡手段に使われているにもかかわらず、運営者として監視や管理を怠ったなどの疑いが持たれているという。

 ドゥロフ氏は逮捕時、プライベートジェットでアゼルバイジャンからの移動中だったという。

 ドゥロフ氏はロシア人。2013年に兄とテレグラムを立ち上げ、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイに拠点を置いている。高度な暗号化技術による高い匿名性から、犯罪グループの連絡手段として使われ、日本でも「ルフィ」などと名乗る広域強盗事件のグループが使っていた。

 ドゥロフ氏は今年3月、英フィナンシャル・タイムズ紙のインタビューに対し、テレグラムの利用者が世界で9億人に達したと明らかにしている。(ブリュッセル=牛尾梓)

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