【動画】ブラジルで食べられる「タピオカ」=軽部理人、セザル・ヒラシマ撮影

 「タピオカ」と聞けば、ミルクティーに入っているあのモチモチ食感の黒い球状の物体を思い浮かべる人が多いのでは。台湾から広がり、アジアではもはや定番。日本でも何度もブームになってきた。

一皿から見える世界(5)

日本の食卓は、世界とつながっています。世界各地で取材する特派員が、食材にまつわる物語を追いかけます。後半には食材のメモもあります。

 地球の反対側、南米ブラジルにもタピオカをこよなく愛する街があるというので訪ねてみた。すると、誰に聞いても、こんな反応が返ってきた。「お茶に入れるだなんて信じられない」「そんな食べ方おいしいの?」――。どういうことなのか。そこにはもう一つのタピオカの世界があった。

 エメラルドのような青さの海を切り取る海岸線。大西洋に突き出したブラジル北東部の100万都市レシフェから車で30分ほどの海辺の町がオリンダだ。旧宗主国ポルトガルの影響を色濃く残す街路を歩くと、ヨーロッパにいるかのような錯覚に陥る。

 高台にある築400年を超えるカトリック教会近くに20店ほどの屋台が並ぶ。そのほとんどが「タピオケイラ」。その名の通り、タピオカ料理を売る店だ。

 「エビ入り」タピオカを一つ…

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