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セブン&アイ・ホールディングスの井阪隆一社長が退任する見通しになった。カナダ大手から受けた買収提案に対し、単独で企業価値を高めていく具体策を示せなかったことの責任をとるものとみられる。後を託されるのは同社初の外国人社長となる方向だが、道のりは険しそうだ。
井阪氏が社長に就いたのは2016年5月。セブンイレブンを米国から日本に持ち込み「コンビニの生みの親」といわれた鈴木敏文会長(当時)との対立を経ての就任劇だった。
「鈴木さんだったら……」。複数のセブン関係者によると、井阪体制となったあとでも鈴木氏を慕う社内の声は根強く、難しいかじ取りを迫られていたという。
そんな中、井阪氏はここ数年…