セクシュアルウェルネスを掲げたスタートアップ企業「Unwind」代表のとぅるもちさん=大阪市北区
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 セックスレス回避に向けたアプリの開発などを行う起業家のとぅるもちさんは、これまで千人以上の性の相談に応じてきました。妊活に伴うセックスのすれ違いについて聞きました。

 とぅるもち 本名・萩原佳音(かのん)。1995年生まれ。セックス・家族・パートナーシップに関する社会課題の解決に向け、2021年に「Unwind」を創業。教育や研修、ワークショップなどを実施している。

  • 連載「オトナの保健室」

 すれ違いは、妊活の前から始まっています。自分の周りでも見聞きします。ただ、問題は「いざ妊活」となって発生するわけではありません。

 最近は結婚前からセックスレス気味になっているカップルが少なくありません。時間も体力も要するし、相手に左右される。「タイパ重視」の若い人にとって、セックスは効率が悪く感じられるのでは。結婚後にいざ子作りモードとなったとき、すり合わせが難しく、すれ違いが顕在化し、亀裂にまで至ることもあるでしょう。

 当然個人差はありますが、女性は「子作りをする!」と決めればスイッチが入りやすい一方で、男性はプレッシャーで心と体がついてこない印象があります。そうしたギャップが、性行為のタイミングやモチベーションの不一致につながっている面もありそうです。

セックスどころではない若者たち

 これまでセックスレスの相談…

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