スロバキアのフィツォ首相が22日、モスクワを訪問し、ロシアのプーチン大統領との会談に臨んだ。ロシア大統領府のペスコフ大統領報道官がインタファクス通信などに話した。スロバキアは、ウクライナ侵攻をめぐりロシアと対立する欧州連合(EU)や北大西洋条約機構(NATO)の加盟国で、極めて異例の訪問となる。

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 スロバキアはウクライナを通るパイプラインでロシア産の天然ガスを輸入してきたが、ウクライナは年末に期限が迫ったロシアとの通過契約を延長しない方針を固めた。このため、スロバキアとウクライナは対立している。

 ペスコフ氏は、首脳会談は数日前に固まったとしており、天然ガスの問題を協議した可能性がある。共同声明の発表予定はないという。

 フィツォ氏が率いる左派政党「スメル(道標)」は昨年の総選挙でウクライナ支援に反対。フィツォ氏は今年10月にロシア国営テレビに出演するなど親ロシア的な姿勢を示している。

 タス通信によると、ロシアのウクライナ侵攻後、EUやNATOの加盟国首脳の訪ロは3人目。侵攻直後の2022年4月にオーストリアのネハンマー首相、今年7月にハンガリーのオルバン首相が訪ロした。オルバン氏に対しては、事前の調整がなかったなどとして、EUの加盟国首脳らが批判した。

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