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音楽活動をする「ノアの鳩胸」さん(左)と、中学3年生の長女=本人提供

 シングルマザーの「ノアの鳩胸(はとむね)」さんは、大阪市で3人の娘を育てている。

 反抗期を終えた中学3年生の長女(14)とは、友達のような関係だ。

 母が落ち込んでいると突然、変顔をしたり、有名人のモノマネをしたりする長女。

 「あ、ちょんまげ うう~う!! ちょんちょん! うう~う!! まげまげ」と書かれた、謎の手紙をくれたこともあった。

 愛嬌(あいきょう)のあるキャラで、家族のムードメーカー的な存在だ。

 しかし、母として、許せないところもある。

 「門限を守らないこと」

 中学生になってから「19時までには帰宅すること」と取り決めたのに、守ったことは数えるほどしかない。

 ペナルティーとして「1回遅れるごとにお小遣いを千円マイナス」を試行してみたが、孫に甘い祖父母が小遣いを渡すので、効果がなかった。

 今年9月下旬には、連絡なしで日付が変わるころに帰宅。

 この出来事がきっかけとなって「1カ月間、スマホ没収」となった。

長女が差し出してきた手紙

 「ママ、何か私にしてほしいことある?」

 「今日は私がお風呂洗おうかな」

 「ハーゲンダッツ食べたいかなと思って買ってきた。冷蔵庫に入れてあるから」

 スマホを没収された長女は、返却を求めて様々なアピールをしてきた。

 大好きなバニラ味を選んできたところに少し心が揺らいだが、心を鬼にして言った。

 「可愛く言ってきても返さへんで!」

 2週間ほど経ったころ、リビングでパソコンに向かっていたら、長女が手紙を差し出した。

 そこに書かれていたのは、こ…

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